荷物をコンベアで搬送するシステムです。
1)搬入フリーローラより入口荷有により荷有1までダンボール箱が搬入されます。
2)前方にダンボールがないことによりダンボールは前方に移動します。
3)何もなければ、荷有4まで移動し人の手により搬出されます。
4)荷有4が在籍中ならば荷有3までダンボールが移動できます。
5)荷有3が在籍中ならば荷有2までダンボールが移動できます。
6)荷有2が在籍中ならば荷有1までダンボールが移動できます。
7)荷有4が無くなれば荷有3が荷有4に移動します。
8)荷有3が無くなれば荷有2が荷有3に移動します。
9)荷有2が無くなれば荷有1が荷有2に移動します。
10)荷有1が無くなれば搬入フリーローラより荷有1に移動します。
11)コンベア上には荷物が1個のります
とりあえず動くだけの動作を考えてみましょう
フローチャートを考えてみよう
タイムチャートで表現することもできますが、
ちょっと見ずらいタイムチャートになってしまいました。
意味もようわかりません(笑)
今回の動作はタイムチャートで表現するよりフローチャートで表現する方が良いですね。
このように
I/O点数の拾い出し
単純に
入力センサーが5個
出力動力が3台
これだけで考えてみましょう。
通常の入力では
自動/手動 切り替え
自動時の運転/停止ボタン
手動時の運転/停止ボタン
過負荷
非常停止
通常の出力では
運転指令
運転ランプ
異常表示
ブザー
などのI/Oが必要です。
後は現場に応じて、I/Oが増減します。
ラダー回路を考えてみよう
フローチャートを元にラダー回路を作ります。仮にアドレスを割り付けします。
入力は
入口荷有 X000
荷有1 X001
荷有2 X002
荷有3 X003
荷有4 X004
コンベア1 Y010
コンベア2 Y011
コンベア3 Y012
として
4つのフローチャートが出来ているので、4つの回路を作ってみます。
最初に使うアドレスを決めます
1番目の回路には、M10~M19、T10~T14
2番目の回路には、M20~M29、T15~T19
3番目の回路には、M30~M39、T20~T24
4番目の回路には、M40~M49、T25~T29
Dレジスタはいらないので今回は割り付け無とします。
このように使うアドレスを割振りしておくとプログラムの場所もすぐに見つかりやすくなります。
プログラムが複雑になってくると多少の順番はくるってきますが、大した問題ではありません。
ラダープログラムの作成
入口荷有 ⇒ 荷有1 までのラダー回路
1番目の回路には、M10~M19、T10~T14
入口荷有の確認の為に入口荷有ONでタイマー一定時間の確認を取ります。
このようにすることで、誤動作を防ぎます。
コンベア1が運転され荷有1が確認されたらコンベア1を停止します。
荷有1についても誤動作などに備えて、しっかりと荷有確認をすれば、以下のようになります。
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これでコンベア1上に荷が搬送されました。
荷有1 ⇒ 荷有2 までのラダー回路
2番目の回路には、M20~M29、T15~T19
フローチャートをよく見ると1番目のフローが4つ作られていますので
今作成した1番目の回路をパターン化します。
以下のラダー回路がパターン化のもとになります。
後はならべるだけですね。
2番目の回路
荷有2 ⇒ 荷有3 までのラダー回路
3番目の回路
3番目の回路には、M30~M39、T20~T24
荷有3 ⇒ 荷有4 までのラダー回路
4番目の回路
4番目の回路には、M40~M49、T25~T29
出力回路
最後に出力回路をまとめます。
今回は必要な出力しか書きませんでしたが
入出力が決まったところで、コメントを書いておき、
出力回路を全てラダー回路としてプログラムしておくと、出力忘れなどが無くなりますので
試してみて下さい。
まとめ
荷有について荷が無くなった時にタイマーをいれて荷有のリセットを遅らせることも必要になってきます。
コンベアのスピードや荷物の状況などを考慮して、機械の動きに合わせてタイマーなどを入れることが大事です。
初めに通常必要と思われるI/Oを書きましたが、
本来はこの回路にも、異常時の処理を入れないといけません
異常が起きた場合は
アラームを鳴らし、何の異常なのかを表示します。
そして復旧する為の手順と搬送物の処理などをどのようにするかなど、
データー処理をしているとデータ搬送がくるってしまう場合もあるので
手動モードにして全てを搬送してしまうなどの処理をします。
このように
内容に応じて、プログラムの容量も増えてきます。
さまざまな場合を思い描いて、プログラムを見ていくと
ここには、これがないとだめなんじゃないと思えるようになれば
良いプログラムが作成できると思います。